

1月15日、「ミュージアム処方」で連携している美術館·博物館・動物園の職員の方を対象とした、認知症の理解を深めるための研修「認知症のある人にやさしいミュージアム体験を考える」が開催されました。
本研修は、認知症のある人でもミュージアムで安心して過ごすことができるための環境づくりを、当事者目線で考えられるグループワークを用いながら意見交換し深く考えることを目的としています。
2026年に突入した日本の現状としては、認知症またはその予備軍の方が、高齢者の約4人に1人になるという状況にあります。
ご本人・ご家族・お知り合いなど、誰もが直面する可能性がある重要な課題であるのは日本だけでなく、世界規模の課題として取り上げられています。
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「ミュージアム処方」とは、美術館や博物館、動物園と医療機関が連携し、認知症や軽度認知障害のある方やそのご家族、地域の方を対象に、ミュージアムでの鑑賞や動物園での観察、ワークショップへの参加などの「社会参加の機会」を提供することです。
昨年の大阪万博でも「文化的処方」に関する展示が開催され話題となりました。薬で人を健康にするのではなく、アートや文化の力で人と人の「つながり」を増やし、人を元気にする活動やその仕組みを指します。アート鑑賞や文化活動を通じて、脳の活性化、認知症の進行予防、社会的孤立の解消、コミュニケーションスキルの向上など、様々な効果が期待されています。
過去開催の内容を振り返りながら、そこでの工夫や「ミュージアム処方」のプログラムがもたらす効果について見ていきましょう。

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「ミュージアム処方」の過去例から様々な現場の分析ができた上で、今度は実際に認知症がある方がミュージアムを訪れた際に陥る可能性がある状況をもとにして考えるグループワークが行われました。参加者のみなさんの意見が飛び交う、とても賑やかな時間でした。話し合いの後、それぞれのシチュエーションについての解説を聞きながら、対応の仕方を学ぶことができました。



約2時間に渡るとても内容の濃い研修でしたが、改めて私たち医療者とミュージアム関係者が連携してできること、やるべきことに気付かされる貴重な経験ができたと感じました。
実際に認知症のある方を迎える側の美術館·博物館関、動物園の方のために開催された今回の講座、早速明日から活かしていただけるような学びを持ち帰っていただけていたらとても嬉しく思います。
「ミュージアム処方」は、認知症の進行予防や共生社会の実現に先駆けた取り組みであり、大きな効果を発揮し始めています。
認知症による孤独や苦しみを抱える方々に「今日は素晴らしい一日だった」と思っていただけるような社会の実現を目指して取り組んでまいります。
永寿総合病院 認知症疾患医療センターでは、東京都と公益財団法人東京都歴史文化財団と共催し、クリエイティブ・ウェルビーイング・トーキョー
パートナープログラム「ミュージアム処方箋東京モデルの開発―認知症フレンドリーな社会づくりのための連携事業」に取り組んでいます。
開催されたミュージアム処方ワークショップも上記プロジェクトの一環として実施されました。
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