

認知症疾患医療センターでは、「ミュージアム処方」として東京国立博物館「伝統もようのお皿作り」に参加いたしました。
「ミュージアム処方」とは、認知症ケアや予防の一環として、病院が必要な方にミュージアムへの訪問を処方する取り組みです。
今回は、ミュージアム処方の受け入れ施設の一つである東京国立博物館で、処方を受けた方々とそのご家族を対象に、作品鑑賞とお皿作りのワークショップが実施されました。
参加者の皆さんは展示室へ移動し、まず学芸員の方からいくつかの作品の見方、楽しみ方について丁寧な解説を受けました。
その後、お皿のデザインのヒントを探すため、ご自分のペースで展示作品を自由に鑑賞する時間が設けられました。当日の展示作品の中から特に惹かれた伝統的なモチーフや模様、色使いを真剣に選び出す様子がうかがえ、どの方も制作の意欲に満ちていらっしゃいました。

その後、選んだモチーフを活かしながら、陶芸用のサインペンを用いてお皿に絵付けを行いました。細部まで丁寧に色を重ねる方や、選んだ伝統模様を忠実に再現しようと真剣に取り組む方もおり、それぞれが思い思いに自由に発想を広げ、「世界に一つだけのお皿」を完成させました。
完成後には、お互いの作品を鑑賞し合う時間を持ち、和やかな雰囲気の中でデザインの工夫や選んだモチーフについて語り合い、笑顔が広がる交流の時間となり、豊かな体験を共有されました。

当センターでは、東京都と公益財団法人東京都歴史文化財団と共催し、クリエイティブ・ウェルビーイング・トーキョー
パートナープログラム「ミュージアム処方箋東京モデルの開発―認知症フレンドリーな社会づくりのための連携事業」に取り組んでいます。
今回のワークショップも上記プロジェクトの一環として実施されました。
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