

「ミュージアム処方」とは、認知症ケアや予防の一環として、病院が必要な方にミュージアムへの訪問を処方する取り組みです。
当日は2026年1月27日に中国へ返還された双子のジャイアントパンダの観覧希望の列が「4時間待ち」となるほどの驚くべき賑わいで、園内全体が熱気に包まれていました。
まずは室内で自己紹介とともに「私の好きな動物」を発表しました。あわせて「動物園との思い出」を語る方も多く、幼少期の記憶や家族とのエピソードが次々と溢れ出します。温かな「記憶の想起」が起こることで、会場は一気に和やかなムードに包まれました。
続いて、園のスタッフの方から本日の流れについて説明を受け、期待を胸に園内へ移動します。
今回はキリンの生態をじっくり観察するためのワークが準備されていました。配布されたのは、描きやすいように補助線が入った特製の画用紙。参加者の皆さんは、キリンのダイナミックな体つきや複雑な模様を捉えようと、真剣な眼差しで筆を動かしていました。
さらにキリン観察シートを使い、特定の仕草や体の特徴を見つけるビンゴゲームに挑戦。「ひづめ」や「耳の動き」だけでなく、「お腹のあたりの皮膚をぴくぴくさせる」「背中が斜めになっている」といった、じっくり見ないと気づけない項目に、皆さん夢中でチェックを入れていました。


首の骨の数は人間と同じなのに、その一つひとつが巨大なキリンの骨の標本を目の当たりにして、進化の不思議を肌で感じました。

プログラムの締めくくりには、赤ちゃんキリンの出産直後の貴重な映像や、実物大ポスターも登場。
そのあまりの大きさと生命力に、会場からは感嘆の声が漏れ、キリンという存在がぐっと身近に、そして愛おしく感じられる瞬間となりました。
最後に一日の発見を分かち合い、プログラムは終了。
解散後も、皆様それぞれの新しい視点を手に、園内の散策へと向かわれました。
記憶と観察、そして驚きの知識が交差する、ミュージアム処方らしい豊かな一日となりました。
当センターでは、東京都と公益財団法人東京都歴史文化財団と共催し、クリエイティブ・ウェルビーイング・トーキョー
パートナープログラム「ミュージアム処方箋東京モデルの開発―認知症フレンドリーな社会づくりのための連携事業」に取り組んでいます。
今回のワークショップも上記プロジェクトの一環として実施されました。
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