令和7年度は、早期に従来通りの400床を完全に開けて入院診療の活性化を目指しました。しかし看護部の人員補強と体制整備に思いの外時間を要し、全病床がオープンしたのは10月となりました。他にも様々な要因がありますが、退院患者数の統計では前年比107%と、昨年の増加率115%を下回りました。それでも退院患者数の多い10の疾患のうち9疾患で、前年度より患者数が増加しています。疾患別では、最も多い白内障が14%の増加、内科系では脳梗塞が47%、胆石症が15%、狭心症が10%の増加を示し、逆に誤嚥性肺炎や尿路感染症は減少傾向を示しました。COVID-19による入院はさらに減少し、前年の41%に当たる33名となりました。感染の沈静化というより、ウィルスの弱毒化が要因と考えています。
手術数は産婦人科、泌尿器科がスタッフ増員の効果が現れて順調に伸びており、逆にスタッフの減少のあった脳神経外科では、前年比57%と大幅な減少が見られました。今年度からは再び増員となりましたので回復に期待しています。また、整形外科の人工骨頭挿入術や人工関節置換術といった比較的専門性の高い手術が減少傾向にあることは、今後の課題と捉えています。昨年度はロボット支援下手術開始後2年目であり、ひとつの手術機器としてすっかり定着しているように感じています。科を超えたロボット手術枠の有効利用が進んでいるものの、医師の人員の関係で利用できない曜日があるなど、更なる有効利用のためには未だ課題を残しています。しかしながらロボット手術が標準である泌尿器科の腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術が前年比111%の20例と増え、またこの統計には示されていませんが、ロボットを使用した大腸癌手術は、前年度の37例から46例と24%の増加を示していることから、限られた条件の中で順調に推移しているとも言えるでしょう。
年齢階層別の退院統計では、二峰性の最初のピークが、女性は30代で男性は50代にあるのは例年と変わりませんが、女性の2番目のピークがこれまで80代前半から、男性と同じ70代後半に移ったのが昨年度の特徴でした。そのほか、分娩数は前年の11%増には及びませんが8%の増加を示し、東京都の無痛分娩に対する補助や、台東区の分娩補助の効果もあるかもしれません。近い将来には分娩の保険適応が想定されており、出産に際するこれまでの施設の選択基準は一旦白紙になると思われます。少なくとも地元台東区にお住まいの方々に選ばれる施設になるよう状況を分析し、改善を重ねていきたいと考えています。
死因統計では、一昨年と同様で上位10疾患のうち悪性疾患が7つを占めており、当院の緩和ケア病棟の重要性を伺うことができます。地域のニーズが高く、内容と規模の両面で発展させるべき診療部門と考えています。
病院長 愛甲 聡
令和7年度の退院患者様9,792名について各診療科別に患者数上位を占める疾患を集計しました。 各疾病に対する患者数をはじめ、平均年齢や平均在院日数、自宅退院率等を掲載しています。
令和7年度、当院で行われた手術5,504件を各診療科別に集計しました。 各手術に対する患者数、平均在院日数や前年度比を掲載しています。
死亡診断書の記載に基づき、国のICDに準拠した分類を用いた原死因での統計となります。
令和7年度の分娩347件について、年齢別・診療圏別に集計しました。 前年度より分娩数も増え、また台東区以外にお住まいの方の出産も41.2%占めています。
令和7年度の新生児347名について、新生児の性別や体重別・在胎期間別に集計しました。
令和7年度の退院患者様9,792名について、男女別、5歳刻みで集計しました。
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