ラダーⅠ トライ者研修 「標準看護計画研修」

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当院看護部では新卒看護師が組織の一員として自覚と責任を持ち、看護専門職としての姿勢を習得できるよう、教育ラダー「Eijuラダー」を設けています。
新卒看護師は入職後1年間、様々な研修や課題を通して、基礎となるラダーⅠのクリアを目指します。
10月5日、ラダーⅠの「標準看護計画研修」を開催しました。
講師は、看護部記録委員の病棟係長・主任と、パス委員の病棟科長が務めました。
今回の研修では、標準看護計画や看護診断の基本について理解を深め、日々の看護実践と結びつけながら、患者さん一人ひとりに合った看護計画を立案することを目標に学びました。

標準看護計画とは、患者さんの疾患や症状、看護上の問題に対して、必要なケアをあらかじめ整理したものです。
看護は、アセスメント・看護診断・看護計画・実施・評価という5つの過程を通して展開されます。

看護計画の立案を効率化するとともに、必要なケアの抜け・漏れを防ぎ、新人からベテランまで、看護師間で統一したケアを提供することにつながります。また、患者さんの状態や症状に応じて、速やかに必要なケアを提供できることもメリットです。
しかし、同じ疾患であっても、患者さんの年齢や症状、生活背景などはそれぞれ異なります。
そのため、標準看護計画をそのまま当てはめるのではなく、患者さんの状態をアセスメントし、個別性を加えることが重要です。
研修では、標準看護計画は完成された計画ではなく、患者さん一人ひとりに合った看護計画を立案するための「土台」であることを学びました。
続いて、看護計画を立案するうえで欠かせない「NANDA-I看護診断」について学びました。
NANDA-I看護診断とは、患者さんの健康上の問題や反応を、看護師が共通の言葉で捉えるためのものです。
医学診断が疾患そのものに着目するのに対し、看護診断では、患者さんに生じている問題や、今後起こり得るリスクなどに着目します。
NANDA-I看護診断は、健康や生活に関する13の領域(ドメイン)に分かれ、さらに類(クラス)に分類されています。それぞれの分類の中に看護診断が整理されており、患者さんの状態や看護上の問題を体系的に捉えるための仕組みとなっています。
講義では、現在起きている問題に焦点を当てる「問題焦点型」、今後起こり得る問題を予測する「リスク型」、健康状態の維持・向上を目指す「ヘルスプロモーション型」など、看護診断の種類についても学びました。
また、NANDA-I看護診断の2024-2026年版への改訂についても説明がありました。
今回の改訂では、56の看護診断が新たに追加され、123の看護診断が改訂、46の看護診断が削除されるなど、大幅な見直しが行われました。
さらに、看護診断を構成する軸も従来の7つから8つに変更され、新たに「状況的制約」が加わりました。

第8軸の「状況的制約」は、患者さんが置かれている環境や状況などを表すもので、看護診断をより具体的に捉えるための視点となります。
こうした診断の枠組みを理解することは、患者さんの状態を適切に捉え、看護師間で共通認識を持ちながら看護計画を立案することにつながります。
看護計画を立案する際には、患者さんの情報から看護上の問題を明らかにし、緊急性や患者さん自身が困っていることなどを踏まえて、優先順位を考える必要があります。
講義では、看護診断の根拠や関連因子の捉え方を学ぶとともに、看護計画を構成する「OP(観察計画)」「TP(援助計画)」「EP(教育計画)」についても確認しました。
さらに、肺炎患者さんの事例を通して、症状や患者さんの訴えに応じて、標準看護計画にどのような項目を追加・変更する必要があるのかを考えました。
患者さんの状態や生活背景、希望などを踏まえ、その方にとって必要な看護を考えることの大切さを学びました。
講義の後半では、実際に電子カルテを使用し、事例をもとに看護計画を立案する演習を行いました。
受講者は2人1組となり、事例の患者さんの情報から看護上の問題を抽出し、優先順位や診断の根拠を考えながら、個別性を踏まえた看護計画を立案しました。

学んだ内容を日々の看護実践と結びつけながら、真剣に取り組む姿が見られました。
最後には、それぞれのグループが看護診断名やその根拠、看護計画に追加した内容を発表し、講師からは、患者さんの立場に立って問題を考えることの大切さが伝えられ、研修を締めくくりました。
今回の研修で学んだ知識を日々の看護実践に活かし、患者さん一人ひとりの状態に合わせた看護につなげていきます。