
2026年7月6日(月)、柳橋健康セミナー「ホントの糖尿病」を開催しました。
今回は、柳橋分院で外来診療を行っている神野 晃介先生(日本糖尿病学会糖尿病専門医)を講師に迎え、患者さんからよく寄せられる糖尿病への疑問をもとに、正しい知識について分かりやすく解説されました。
講義では、「糖尿病は自堕落な生活をしているからなる病気」というイメージは必ずしも正しくないことが紹介されました。
糖尿病は、遺伝的な要因と生活習慣などの環境要因が組み合わさって発症する病気です。生活習慣だけが原因ではなく、生まれ持った体質も大きく関係することが説明されました。
また、2型糖尿病は診断された時点ですでに病気が進行していることが多く、症状が現れにくい段階から少しずつ進んでいることも解説されました。
「糖尿病は太る病気」というイメージを持つ方も多いですが、実際には進行すると体重が減少することもある病気です。
インスリンの働きが不足すると、体内に取り込んだ糖をエネルギーとして十分に利用できなくなります。その結果、不足したエネルギーを補うために筋肉や脂肪が分解され、体重が減少することがあります。
糖尿病の歴史は古く、紀元前から「のどが渇く」「尿が多い」「やせ細る」といった特徴が記録されていることも紹介されました。
現代病というイメージを持つ方も多い糖尿病ですが、古くから知られてきた病気であることに、皆さん興味深く耳を傾けていました。
糖尿病では神経障害などの合併症によって痛みを感じにくくなることがあります。
講義では、イラストや写真を用いながら、足の変形や傷など、足に現れる異変について分かりやすく解説されました。
足の異変に気付かないまま悪化してしまうこともあるため、普段から足の状態を確認することや、自分の足に合った靴を選ぶことの重要性が説明されました。

講義では、血糖値を改善するために日常生活で意識したいポイントも紹介されました。
特に、食事は1日2~3回しっかり摂る一方で、食事以外で糖分をだらだら摂取しないことが大切であると説明されました。
また、熱中症対策などで知らず知らずのうちに糖分を含む飲み物を摂取している場合もあるため、水分補給は水やお茶を基本とすることも紹介されました。
さらに、食後は座りっぱなしを避けて10分程度歩くことや、2日以上続けて休まずに無理のない範囲で運動を継続することなど、今日から実践できる工夫についても分かりやすく解説されました。

講義後の質疑応答では、糖尿病の治療やメカニズムに関する専門的な質問から、低出生体重と糖尿病の関係や尿の変化といった身近な疑問まで、さまざまな質問が寄せられました。
神野先生は一つひとつの質問に丁寧に回答され、参加者の皆さんは最後まで熱心に講義へ耳を傾けられていました。
今回のセミナーでは、糖尿病を正しく知り、毎日の生活の中でできることを改めて考える機会となりました。