6月30日(月)に柳橋町会との共催で開催された「第41回柳橋健康セミナー」には、暑い中お越しいただき、心より御礼申し上げます。
当院院長の米丸が講師を務め、「地球温暖化のリスクと健康」という、まさに今の季節にぴったりのテーマでお話ししました。
この「かわらばん」では、当日ご参加いただけなかった方にも、セミナーで解説された地球温暖化の現状や、熱中症から身を守るためのヒントをお届けしたいと思います。
地球の気候は46億年の歴史の中で変動を繰り返してきましたが、近年はその変化が急激に進んでいます。産業革命以前(1850年~1900年)の平均気温は13.5℃と推定されていますが、2024年時点では15.1℃に達しており、わずか170年ほどで1.6℃も上昇しているのです。この温暖化の主な原因は、人間の活動によって排出される二酸化炭素やメタンなどの温室効果ガスです。
温暖化は、単に気温が上がるだけではありません。私たちの生活を脅かす様々なリスクを引き起こしています。
海面水位の上昇は、すでにイタリアのベネチアなどで頻繁な浸水を引き起こしており、将来的に日本の沿岸部にも同様のリスクが予測されています。また、洪水や暴風雨といった自然災害の増加や、深刻な水不足も世界中で進行しています 。
気温が上昇すると、蚊の生息域が広がり、デング熱やマラリアなどの感染症が拡大するリスクが高まります。実際に東京都でもデング熱の届け出数が増加傾向にあります 。
温暖化による健康リスクの中でも、特に身近なのが「熱中症」です。
近年、日本では熱中症による年間死亡者数と救急搬送者数がともに増加傾向にあり、その深刻さが浮き彫りになっています。
例えば、2024年には熱中症による救急搬送者数が9万7,578人に達し、調査開始以来過去最高の記録となりました。また、職場における熱中症による死亡者数は、2024年に31人と報告されており、前年と同数ではあるものの、依然として厳しい状況が続いています。
熱中症は、高温多湿の環境下で、体内の水分と塩分(ナトリウム)のバランスが崩れたり、体温調節機能がうまく働かなくなったりすることで起こる障害の総称です 。
熱中症は重症度に応じてI度からIII度まで分類され、意識障害が起こるIII度は命にかかわる危険な状態です 。熱中症が疑われる人を見かけたら、すぐに涼しい場所に運び、衣服を緩めて体を冷やすなどの応急処置が重要です。
熱中症を予防するためには、気温と湿度から算出される「WBGT(湿球黒球温度)」を参考にすることが推奨されています。また、環境管理(エアコンの使用など)、作業管理(休憩、水分・塩分補給)、健康管理を徹底することが有効です 。
参考:令和6年「職場における熱中症による死傷災害の発生状況」(確定値)を公表します|厚生労働省
セミナー後の質疑応答では、参加者の皆様から具体的な質問が寄せられました。
活発に行われた質疑応答からは、「地球温暖化のリスクと健康」というテーマが、皆さんにとって身近な関心事なのかが伝わってきました。今回のセミナーが、毎日の生活の中で少しでも健康に気を配るきっかけになれば嬉しいです。
参加無料 ・ご予約不要! どなたでもご参加ください。