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nurse_days ナースの日々

ラダーⅠ トライ者研修 「多重課題」

実践で生かせる 多重課題のシミュレーションと
SBARの報告について学ぶ

研修の目標

  • 安全に配慮した優先順位の選択ができる
  • 状況を判断し、必要に応じて要請の判断ができる
  • 状況や伝える内容を理解して先輩に相談することができる(SBARを用いた報告)


医療の高度化や、生活・健康に対する価値観の多様化が進む中、良質で安全な医療を提供できる人材が求められています。そのためには、専門的な知識だけでなく、技術や態度も兼ね備えた「臨床で生きる実践力」が必要です。
しかし、看護の現場では「多重課題」「時間切迫」「作業中断」など、計画通りに進まない状況が多く、常に優先順位の判断を迫られる環境におかれています。

多重課題とは?

複数の看護業務や課題が2つ以上同時に発生することを指し、看護師にとっては日常的に起こる場面です。特に新人看護師が直面しやすい問題のひとつです。
このような環境下ではエラーが発生しやすく、焦りやパニックに陥る可能性が高まります。そのため今回の研修では、複数の対応を同時に迫られた場面において、エラーを起こさず、迅速に対応するためにはどうすればよいかを、グループワークを通して学びました。

SBARとは?

医療や介護の現場などでよく使われる報告・連絡・相談のフレームワークで、情報を簡潔かつ正確に伝えるための手法です。

グループワーク 最も優先されるべきことは?

具体的な事例を用いて、3つの課題が同時に重なったときに、自分が担当看護師だったらどのように判断・報告・対応するかを、グループで意見を出し合いました。

ポイント
  • 臨床で起こりうる多重課題の一場面を知り、安全に配慮した優先順位の選択を行う
  • 自分の能力の限界を知り、必要に応じて先輩看護師に報告・連絡・相談を行う
  • 患者さんに適切な態度や言葉遣いで説明する

   

一人ひとりが現場を想定しながら、自分が何を行い、誰に何を要請するかを考え、グループ内で共有しました。
また、多重課題の回避方法として、優先順位の判断や業務の順番を決定する際の考え方についても学びました。

グループワーク 最も優先されるべきは“患者さんの生命”

さらに別の事例をもとに、SBARを用いた報告のシミュレーションを行いました。
「恐れるのではなく、気になることを自分でアセスメントし、必要な報告をする」ことの大切さを確認しました。
また、患者さんの情報を全く知らない当直医に対して、要点を絞って重要なことを端的に伝えるにはどうすればよいかと考え、意見を出し合いました。

   

最後に全体での発表や感想を共有し合いましたが、どのグループも第一に考えていたのは、“患者さんの生命”でした。
状況によって優先するべきことは変わるものの、「患者さんの生命と安全を第一に考える」という姿勢に、安心と頼もしさを感じました。

まとめ

  1. なるべく多重課題にならないように、事前に他のスタッフと情報共有をしたり、予測をしてケアを行う。

  2. 普段からチームでのコミュニケーションを大切にして、伝える訓練を行う。

  3. 自己のアセスメント能力の向上を行い「気付ける人」になる。


良質で安全な医療の提供ができるよう、これからも学びを深め、日々の実践に生かしていきたいと思います。

当院看護部では新卒看護師が組織の一員として自覚と責任を持ち、看護専門職としての姿勢を習得できるよう、教育ラダーを設けています。

Eijuラダー

新卒看護師は入職後1年間、様々な研修や課題を通して、基礎となるラダーⅠのクリアを目指します。

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